白球だより 3月28日(日)号


 アークカップ上位進出の常連で創部25年の長い歴史を誇る名門・四ッ葉倶楽部。今大会でも優勝候補の一角に挙げられているが、そんな中、関西転勤のためこの度ベテランが一人チームを去ることとなった。大学時代から15年間、四ッ葉倶楽部の第一線で活躍してきた唐澤選手だ。数年間にわたりチームの主将も務めナインの信頼も厚く、唐澤選手の存在がチーム存続の危機を救ったこともあるというチームには欠かせない存在であった。「四ッ葉倶楽部というのは、野球に対する姿勢が真剣で、雰囲気のいい素晴らしいチームでしたね。一番の思い出は、去年の秋のアークでベスト4になったことかな。あの時はチーム一丸となって熱くなりましたね」と振り返る。愛着のある四ッ葉を離れることは、同時にバットを置くことを意味する。「四ッ葉以外で野球をすることは考えられません。四ッ葉倶楽部がまさに自分の人生そのものでした」と最後に締めくくった唐澤選手。唐澤選手と小学校以来の幼なじみで戦友でもある山次監督は、「唐澤は四ッ葉の精神的支柱でした。何年か前、真夏の暑い中、砂ぼこり舞う最悪のコンディションで練習試合をしたことがあって、その試合で塁に出た唐澤は、牽制球でも頭から塁に返ったんですよ。あれには心を打たれましたね。ああ、こいつはどんな時でも手を抜かず、言葉よりプレイで示すヤツなんだなって。すごいヤツですよ」と感慨深げ。唐澤選手はこの日の試合を最後にチームを去ることとなるが、四ッ葉倶楽部が優勝戦進出を果たした際には東京ドームに駆けつけることになっている。唐澤選手のためにも今大会こそドーム進出を果たしたいところだ。