「しびれましたね。苦しい試合でした。さすが決勝というゲームでした。こういう試合を勝てたことは本当にうれしいですね」 開口一番こう切り出した中川監督。相手・四ノ宮投手の印象については、「3回まではまったく打てる気がしなかったですね。特に外のストレートが良かった。ひとまわりは様子を見ることに専念し、2まわり目になればと思っていました」と感想を語る。序盤のピンチの連続にも、「0に抑えて乗り切ったのは大きな勝因でしたね。初回のピンチはさすがに焦りましたけど、白崎の投球はランナーを出してからが真骨頂。要はホームに還さなければいい。その点ではまったく心配していませんでしたね」と全幅の信頼を寄せるエースを称えた。「2回に5番の村田が、アウトにはなりましたがいい当たりの打球を打ち、ポイントかなと思いましたが、彼が守備面でもキャッチャーとして死球で出したランナーの2盗を刺したりいい流れを持ってきてくれましたね、最後も(サヨナラにつなぐ)3塁打を打ってくれて。あれが2塁打でなく3塁まで行けたのが大きかった」と本日のポイントを振り返る。今回の優勝でV回数は最多タイに並んだ。来春大会は新記録となる3度目の戴冠に挑戦、同時に大会史上初の秋春連覇の期待もかかるが、「せっかくのチャンスなので、狙ってみたいですね」と早くもその視界は次大会を見据えている。 |
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善戦むなしくサヨナラ負けという結末に、「ドームということでどこかかしこまった試合をしてしまったような気がします。チャンスでも大事に大事に攻めてしまいましたね」と、知らず知らず固くなってしまった優勝戦を振り返る。序盤は毎回ランナーを出し、一見蠍のペースかに思われたが、「相手がきっちり交わしてくるので、いつ相手に流れが転んでもおかしくないと思っていました。(0-0の緊迫の展開に)うちは打てないんで・・・(笑)、とにかく我慢するしかなかったですね。皆よく守ったと思います。四ノ宮もいつも通りよく投げてくれました」 敗因については、「エラーでもらった初回のチャンスに点が取れなかった。それがすべてでしょう。その後も相手投手のうまさにやられましたね」と、とらひげ白崎投手の投球術に脱帽。サヨナラの場面については、「とらひげさんも一本狙いできていたようなので、長打警戒で深め深めに守らせていたんですが・・・。延長戦という緊張感の中で、うまく声の連携がとれなかった。でも、とらひげさんを1点に抑え、互角の勝負ができました。最後はやられてしまいましたが、あそこまで戦えて満足です。うちの野球はできました。今大会では目標だったドーム進出の夢がかないました。しかし大きな忘れ物もできました。来春までに打撃の強化を図り、今度は東京ドームで一つ上の優勝を目指します」 |