arkcup 2004 autumn perfect preview

9月5日(日) 開幕

第11回アークカップ関東草野球選手権大会の見どころはここだ!

第11回アークカップ関草野球選手権大会は9月5日(日)、いよいよその幕を開ける。

西武ドームでの優勝戦を目指した熱戦が各地で繰り広げられる。

春は投打に抜群の安定感を誇ったAsh(柏市)の初優勝で幕を閉じた。

そして迎えた今秋、

11回目を数える草野球・秋の祭典はどんな選手が活躍し、どんな展開を見せるのだろうか。

アークカップの行方を占うとともに、投打の注目選手をクローズアップしてみる。


第11回大会 シードチーム
第11回大会 ブロック別展望




 2004年秋のアークカップは、大本命の大型チームを軸に優勝争いが展開される。アークカップの最短距離にいるのは、Ash(柏市)。記憶に新しい今春の大会、他チームを圧倒する戦いぶりで初優勝を飾った。混戦模様が続いた最近のアークカップでは珍しく、一歩も二歩も抜け出た大本命を、対抗馬集団が追いかけるといった図式になりそうだ。


 Ash(柏市)は、チーム結成以後、公式戦・練習試合を含めほとんど負けがなく、その投打にわたる充実ぶりは特筆ものだ。まず、エースの中口投手は今大会屈指の右の本格派。がっしりした体格から繰り出されるストレートはMAX135`近くを誇り、切れ味鋭いスライダーを交えた力と技の投球は安定感抜群。打ち崩すのは困難を極めるだろう。また、春優勝のもう一人の立役者、石原投手も健在。伸びのあるストレートを武器に、春を無失点で乗り切った。そしてこの2人の好投手を強打者がズラリと並んだ攻撃陣が援護する。春のMVPで今大会も注目の強打者・田中選手が1番を打ち、打率が高く長打力がある野中選手が3番、チャンスに滅法強く打点の多い白鳥選手が4番と続く豪華なラインアップ。絶対の投手陣と、破壊力があり得点能力の高い打線が両立しているところが、Ashの最大の強みだろう。バントや小技もうまく、大型チームにありがちな「もろさ」は感じられない。春の大会の勝ちっぷりといい、優勝候補の条件はすべて備えていると言っていいだろう。

 今大会は、どのチームがこの「大本命」を倒せるかが大きな焦点になってくる。その中で実力上位と思われるV候補グループはAsh以外に10チーム。佐川急便千葉(船橋市)、エンドレス(浦安市)、GLARE'04(足立区)、アベクラブ(浦安市)、レジェンド(柏市)、とらひげ(新宿区)、Jet's(世田谷区)、立川クラブ八丁会(立川市)、瀧野川信用金庫(北区)、ウィルス(世田谷区)、あたりが打倒Ashの大きな可能性を秘め、難敵として立ちはだかる。

 1年ぶりに登場の佐川急便千葉(船橋市)は過去4回の出場中、優勝2回、準優勝1回、4強1回と本大会でダントツの実績を誇る強豪中の強豪チーム。今年も投打にスキのないチームに仕上がった。投手陣は昨年からエースの右腕・宇田川投手を軸に桜井、赤土と力のある投手が複数台頭。各投手とも実戦経験が豊富で、打ち崩すのは容易ではない。本大会でもお馴染みのホームラン打者・和多田選手が軸の打線も大技、小技を取りそろえ得点能力が高い。守備も伊藤・増田選手で組む三遊間をはじめ穴がなく、Ashを東の横綱とすればこの佐川急便千葉は西の横綱と呼んでいいだろう。春3年連続ベスト8のエンドレス(浦安市)にも注目。毎大会惜しいところまで勝ち上がるなど、あと一歩のところで栄冠に縁がない。今大会も屈指の豪腕・黒田投手の右腕にすべてがかかる。また、黒田投手を援護する打線が春同様ふるえば今度こその優勝にも手が届きそうだ。総合力なら春の準優勝GLARE'04(足立区)も負けていない。春に大活躍したエース・大根原投手を中心とした投手力、丸木・埴谷・山崎選手らを軸とした強力打線が看板だ。大根原投手が万全ならこの秋も優勝争いに加わることは間違いない。そして楽しみなのは、関東地区で名門として名高いアベクラブ(浦安市)のアークカップ初登場。過去の草野球大会での実績は大会随一で、秘めた実力が各地で高い評価を受ける。防御率が安定しているエースの左腕・小笠原投手を中心に厚い投手層、巨人の阿部慎之介捕手の実父・東司氏が現役を張る打線も勝負強さピカイチで、V戦線に躍り出る可能性は十分だ。春3年連続4強以上と佐川急便千葉に次ぐ本大会での高い勝率を誇る強豪レジェンド(柏市)は、出場チーム中トップクラスの打率を誇り打線の力強さは健在だ。強打者・飯村選手が中心となりチームを引っ張る。あとは投手陣の踏ん張りがカギを握る。

 侮れないのはとらひげ、Jet'sの都心勢。とらひげ(新宿区)は、今春も8強に入るなど相変わらずのチーム力の高さを誇る。エース白崎投手の巧みな投球術、高打率で格好の核弾頭・平松選手、大砲の服部選手ら打線は力強い。5大会ぶりの優勝へ死角は見当たらない。高杢監督率いるJet's(世田谷区)も優勝戦線に加わってくる。打線は田村、塚越、毛利ら剛柔取り混ぜた打者が並びスキがない。強力投手陣もスタミナ十分で勝負の秋にかける。立川クラブ八丁会(立川市)は、春に各試合で本塁打を連発した強打のチーム。兼増選手らの打線は破壊力十分。投手陣が踏ん張れば面白い。名門瀧野川信用金庫(北区)は昨秋、4回戦でまさかの敗戦。その雪辱に燃えるチームは、新メンバーを加え相変わらずのハイレベルな総合力を維持する。主砲・岩田選手を軸とする強打に機動力は健在。春は4回戦でサヨナラ負けを喫したウィルス(世田谷区)は、エース平野投手の右腕がカギ。打線は杉本、上白戸選手の中心選手から下位まで切れ目がなく得点能力が高い。今大会こそ悲願の優勝を目指す。



 以上が一応のV候補グループと目されるが、今大会も総合力の高いチームが多く、次に挙げる各チームも実力的に差はなく、十分頂点を狙える魅力的な顔ぶれだ。

 その筆頭は四ッ葉倶楽部(さいたま市)。春はよもやの3回戦で姿を消したが斉藤、永島選手ら長距離打者が多く、打ち合いでは部類の強さを発揮する。TOOLS(荒川区)は、春に活躍した新エースの藤本投手を中心に攻守ともよく鍛えられている。最低でもベスト8で姿を消した春の成績以上をと意気込む。強打のヤンキース(世田谷区)も堂々の優勝候補。豪腕・土屋投手を軸とした投手陣に強力打線が噛み合って今春のサンスポ大会を制覇。その実力は実証済みで、サンスポ・アーク同時優勝なるか?春ベスト4のペガサス(富士見市)も再び上位を狙う。エース三浦投手の低目をうまく突く投球と、どこからでもタイムリーが飛び出す勝負強い打撃で春の再現なるか。JAPAN BOYS(港区)は投の佐藤、打の稲垣と投打の軸がしっかりしており完成度は高い。春は5回戦でとらひげに敗れたが、2回目の今回、上位進出の可能性も十分だ。初出場の山光ブルーレイズ(足立区)が面白い。カナダプロリーグ経験のある好投手・柴田投手を擁する投手陣は層が厚く、打線も西村、山崎選手ら甲子園経験者が多数おり強力だ。波に乗れば面白い存在になりそうだ。同じく初出場ながら春ベスト16に入ったJAMBALAYAのメンバーも在籍するミリオンズ(北葛飾郡)も力のある好チーム。春に続く旋風なるか。茨城の強豪C☆FORTY(新治郡)も2年連続出場。昨年も活躍した左腕・浅野投手に今年からの新戦力、長岡、小林両選手の打撃が楽しみ。斉藤監督も目標はあくまで西武ドームと宣言。春に3勝したSBC(松戸市)も注目だ。全国から多くの個性派選手が集まり、層の厚い陣容を誇る。投打の中心・菊地選手を軸に「SBC旋風」も期待できそうだ。ROOSE(浦安市)は4番の高橋選手を中心にまとまりがある。打線のつながりに磨きがかかれば上位に進出する力は十分。ナウテクラブ(墨田区)は初出場のこの春は2回戦で敗れたが、社会人野球出身者が多く在籍しており高い潜在能力を保持する。今季都大会ベスト8入りするなど好調な成績を誇る浅草魂(台東区)は、甲子園経験のある3番割田選手に制球力抜群のエース小池投手の力投に期待。東日本軟式野球大会に2度出場した実績のある大正製薬(さいたま市)は、直球に威力のあるエース北住投手の出来がカギを握る。打線も俊足の1番富田、4番で長打力のある川目選手ら勝負強い攻撃力が楽しみだ。



 以上、大会は一応この上記に挙げたチームを中心に推移すると見られるが、他のチームにも夢舞台に立つチャンスは十分にある。昨年ベスト4、今春ベスト16と安定した力で毎回上位進出の蠍(文京区)は大黒柱・四ノ宮投手が健在。初出場のTNC(荒川区)も楽しみな存在。軟式野球をよく知る中心選手が多く、投打に非凡なセンス感じさせる。第7回大会にWILD TURKEYとして出場しベスト8、今回名称を変えて出場する黒真茶(クロマティー・所沢市)は渡辺、浦山投手ら強力先発陣で勝負。強打者・紺野選手が引っ張るゴールドヒッターズ(江戸川区)は毎回着実に力をつけ、上位進出が期待できる戦力が揃った。昨春準優勝のFs(立川市)は、サブマリンエース川島投手と投打が噛み合えば再びの夢舞台へ進出する力は十分。各種大会で活躍する強豪朝日信用金庫(台東区)が今回満を持して初登場。アークカップでどのような戦いを見せてくれるか楽しみだ。毎回粘り強い戦いで大会を沸かせる埼玉ソックス(坂戸市)は、長打も打てる核弾頭の山口選手を軸に侮れないメンバーが揃う。フリーバーズ(野田市)はご存知大ベテラン投手・国山投手が健在。緩急をうまく使った投球は芸術の域に達しており、今大会はどのような活躍を見せてくれるか。

 春、強打のヤンキースを2安打に封じた金子投手をはじめ複数の好投手を擁するT・Hインセクターズ(世田谷区)も投打にバランスが取れている。習志野バブルス(習志野市)は伝統の強打が持ち味。核弾頭・木内選手をはじめ上位打線はいずれも俊足で相手バッテリーに揺さぶりをかける。CHOTTO CHIGAUZO(新宿区)は好左腕・春日投手の出来次第か。Team Rookie(台東区)は、春の大会は初戦で敗退したものの投手層が厚く地力は十分だ。REVIVAL(日高市)は注目のエース金光投手の投球に期待が集まる。「お祭り野球」の神様(中央区)は、右サイドハンドの好投手・石塚投手を強打の岑、山本、遠藤選手らが守り立てる楽しみなチームだ。大会でも指折りの左腕・澤野投手が中心のフォルツァ(多摩市)も毎回上位に顔を出す有力チーム。小さな大投手・武藤投手が頑張るRed Cobra(川崎市)はしぶとい打線の援護次第か。

 また、スラッガー道谷選手を軸に強打の若穂アストロズ(松戸市)、エース石田投手を中心に機動力野球が得意の大宮ゆの郷(さいたま市)、屈指の左腕・安西投手を中心に粘り強い攻撃が得意な試合巧者の津嶋倶楽部(千葉市)、大黒柱・彦坂投手の投球が楽しみな昨春8強のRAMS(越谷市)、コントロール抜群の小さな巨人・水戸投手で今大会も暴走を狙う暴走アニマルズ(千葉市)、小坂、池田の2枚の投手で勝負の東京海上日動(千代田区)、大会3度目の優勝を狙う和名ヶ谷フレンズ(松戸市)、粘りの野球で試合巧者の船橋マリダイズ(船橋市)、杉並区で常に上位を争う強豪R指定(杉並区)、エース兼頭、4番石塚選手と投打の軸がしっかりしている躍進著しい新所沢Winners(所沢市)、今年度春季大田区チャンピオンのとんねるずオールナイトニッポン(大田区)、若き有力高校生メンバーが多数在籍する初出場の20世紀少年'S(足立区)、堅実な守りと強力な上位打線が売りのH・S・J(我孫子市)、投手兼1番打者の木村選手の活躍がカギのワールド(千代田区)、東兄弟中心に守りが自慢のKINGS(市川市)らも上位をうかがう。

 さらには、俊足の岩崎博美選手を擁する
蓮田漢達(蓮田市)、女性監督を部員全員が盛り立てるYACHATERS(調布市)、チーム結成19年の底力を見せたいLOVERBOYS(練馬区)、チームワークで一戦一戦大事に戦う極楽Japan(練馬区)、ラジオ番組のスタッフで構成されるレコメン!(新宿区)、本田・大田・桜井の3投手を中心とした守りのチーム中央労働金庫(千代田区)、エース神投手が健在のスクラッチ幕張(千葉市)、オーストラリア・ゴールドコースト市長杯優勝の実績がある国際派Drugs(大田区)、全員野球で初戦突破を目指すMOYASHI(墨田区)、水戸商時代レギュラーの保坂選手がチームを引っ張るコールトゥウェブ水戸(水戸市)、メンバー全員10代のフレッシュさが魅力の横濱零神(横浜市)、何点取られても追いつく粘りが持ち味のPOTS(多摩市)、大型新人獲得で意気上がるイシダNetz(板橋区)、健康増進とストレス解消のため頑張る川越テクニシャン(川越市)、野球よりアルコールが大好きなクラボウ(中央区)など今大会も多彩な顔ぶれが集まった。