〜第14回大会HERO列伝〜

参加総数256チームを数えた第14回大会

今大会も個性溢れる猛者たちが、その頂点目指しグランドに輝いた。

熱闘の10日間・・・・

大会を沸かせたヒーローたちを追ってみた。


中須 健太郎
[ピエロ]
抜群の安定感と気迫の投球で
チームを支えた優勝投手


 優勝が決まった瞬間、心からこみ上げる熱いものがあった。「まさか完封できるとは思っていませんでした。このような大舞台で投げさせてもらってとても光栄です」と優勝戦の試合後、開口一番そう語ってくれた。この日も今大会の好投をそのまま再現するかのような投球でTOOLS打線を見事に封じた。1死満塁から始まるサドンデスのピンチにも動じることなく、自分の投球を貫き無失点に抑えた。その気迫の投球が味方のサヨナラ勝ちにつながったといっても過言ではない。「アークカップで優勝できて本当に嬉しいです。今大会は何とかチームのために貢献できるような投球を心掛けて投げました。自分はまだまだですが、ピッチングの感覚的なものを少しつかめました」と今大会でつけた自信を胸にまだまだ進化が期待できる優勝投手だ。

虎見 拓朗
[TOOLS]
度胸満点の速球派は
TOOLSが誇る「大魔神」


 TOOLSの試合の中盤には必ずこの男の姿があった。藤本−後上とつないで最後はこの虎見が締める。今大会何度も見られた、いわゆるTOOLSの「勝利の方程式」の最後を締めたのが虎見兄弟の3男、虎見(拓)だ。「前の投手が抑えてくれていたものを壊さないように必死で投げました」 ダイナミックなフォーム、そして速い腕の振り。MAX130`のストレートと落差の大きいカーブ、スライダー、何より、投手の生命線である外角低めへの制球がすばらしい。東京ドームのマウンドにも4回から上がり、7回までピエロの強力打線を無失点に抑える好投を見せた。最後は延長戦でエンドランを決められ力尽きたが、優勝戦でもこれまでと同様安定感のある投球を見せた。「夏は必ず優勝を狙います」 リリーフエース・虎見の夢はまだまだ続く。

大野 哲生
[高洲サタンズ]
突破口切り開く
高洲打線の火付け役

 鋭いバットスイングでチームを牽引した。大会の終盤、準々決勝、準決勝で2試合連続ホームランを放つなど、大舞台での勝負強さを存分に発揮した2番打者。しかし大野は今大会、ただ勝負強い打撃を見せただけではなく、後続のためにボールをじっくり見極める場面が多かった。その粘りが強力打線に火をつけたのは間違いない。準々決勝では初回に先制アーチ。思いきりのいい打撃で、相手投手のリズムを完全に崩した。センターの守備でもチームのピンチを救う美技を披露。「高洲野球」の象徴的存在だった。

小関 健二
[高洲サタンズ]
4番の重圧を
バットで跳ね返したスラッガー

 今大会は序盤から毎試合のようにヒットを量産。まさに打てばヒットの打ち出の小槌のような打撃で、大会を代表するヒットメーカーとして活躍した。準々決勝ではGスルーの好投手・江畑から特大のアーチをかけるなど、勝負強い4番としての貫禄を見せた。

古川 博之
[足立ホークス]
カクテル光線に沈んだ
本格派の優しきエース

 今大会の足立ホークスの快進撃は優しきエースの快投から始まった。初戦で昨秋準優勝のCHOTTO CHIGAUZOを完封。好左腕・春日に投げ勝った自信を胸に、その後の試合でも重い直球を武器に毎試合のように好投。チームを一気にベスト4まで導いた。その準決勝では1点差を追う最終回、味方の反撃を信じて必死に祈っていたが、その思いは通じず、東京ドームまであと一歩のところで力尽きた。「ここまで来てドームに行けないのはものすごく悔しいです。夏は必ずドームに行きます」と力強く語った。

小永井 卓
[足立ホークス]
豪快な打撃を見せた
「パワー野球」の象徴

 爆発的な打撃とはまさに今大会の小永井のような打撃を言うのだろう。長打を連発したのは無論だが、小永井は試合を決める一打、もっと言えば相手に止めを刺す一撃が今大会目立った。「打点が多かったのはみんながチャンスでまわしてくれたおかげです。期待に応えられるように必死でした」

大沼 洋介
[蔵星]
坂本 剛志
[ビコークラブ]
中 健伍
[林工業]
我慢の投球をマスターし
8強入りに大きく貢献
エース不在のピンチ救った
度胸満点の大黒柱
ナインの期待一身に背負い
躍動した気迫のエース

江畑 智成
[Gスルー]
小泉 安弘
[カージナルス]
宇田川 栄一
[KEIYO]
必殺のシンカー操り
初の8強に導いたサブマリン
強豪抑えた芸術右腕
持ち味発揮し快投続ける
あと1死に泣いた
悲運の剛腕投手