アークカップ速報(10月8日号)

アークカップ速報 10月8日(日)号

準々決勝 第4試合
HANA vs 佐川急便千葉


準々決勝 第4試合
10月8日(日) 1 2 3 4 5 6 7
佐川急便千葉 (船橋市) 0 0 0 1 0 2 0 3
HANA (台東区) 0 0 0 0 1 0 0 1
百戦錬磨の王者 貫禄の勝利 注目の専門学校・HANAが王者佐川急便千葉に挑む楽しみな一戦は、終盤までもつれる好ゲームとなった。佐川急便千葉は左腕の桜井、HANAは大黒柱の千頭和の両先発で始まったこの試合。最初にチャンスをつかんだのはHANA。2回、この回先頭の4番・結城がレフトの頭上を越える大きな2塁打で出塁。その後、内野ゴロと四球を絡ませ1死ながら1・3塁と絶好の先制のチャンスをつかむ。しかし迎えた7番打者・馬場の時、1塁走者・室井が牽制で刺され2死となり結局馬場も倒れ、HANAは惜しい先制の好機を逃がす。その後両先発の好投で試合は一進一退のこう着状態が続く。試合が動き出したのは4回。佐川急便千葉はこの回先頭の3番・増田は平凡なサードゴロ。しかしこれをさばいた3塁手からの1塁送球が大きく後方へ逸れ、その間に増田が2塁へ進み、無死2塁と先制のチャンスを迎える。1死後、内野ゴロで走者を3塁へ進めた直後、ここでHANAのエース千頭和に異変が起こる。足の付け根に違和感出て、結局まさかの途中降板となった。大黒柱を失ったHANAは急遽センターの馬場が2番手投手として登板。しかしこのチャンスを佐川急便千葉が見逃すはずもなく、直後のカウント1-1から迎えた3球目に見事にエンドランが決まり、佐川急便千葉がノーヒットで1点を先制した。しかし追うHANAもすぐさま反撃する。5回に5番・小野寺以下7番・馬場まで3連打を浴びせ無死満塁とし、一打逆転の最大の好機を迎える。押せ押せのHANAは続く8番、9番のときエンドランなどの策を講ずるが決まらず2死となるが、ここで続く1番・元藤がセンター前に弾き返し3塁走者が生還。HANAがついに試合を振り出しに戻した。しかし、追いつかれた佐川急便千葉は直後にすぐさま突き放す。この回先頭の2番・芳中がレフト前ヒットで出塁すると、このときレフトが1塁へ投げた送球がまたもや後方に大きく逸れ、ラッキーな形で無死2塁とする。続く3番・増田は手堅く送りバントを決めるが、これをHANAの投手馬場が処理を誤り、1・3塁オールセーフとなりさらにチャンスを広げる。1死後2・3塁に走者を進めた後、5番・大沢がライト前に弾き返し2者が生還。佐川急便千葉が相手のミスを上手く得点に絡めるソツのない攻撃で2点を勝ち越した。HANAは最終回に先頭打者をヒットで出すが反撃もここまで。結局3-1で王者佐川急便千葉が逃げ切った。
○佐川急便千葉・土井監督
今大会快進撃を見せる注目のHANAとの一戦に勝利し、「今日は序盤打線が打てませんでしたが、中盤から相手のミスに上手くつけ込めました。相手が勢いのあるHANAさんということで何としても先取点を取りたかったのですが、うまい具合に入ってくれたので楽になりましたね。6回に大沢がよく打ってくれました。同点に追いつかれた直後だったので大きい一打でした」
○佐川急便千葉・大澤選手
1-1の同点で迎えた6回、勝ち越しのチャンスで、ベンチの期待に応える2点タイムリーヒットを放つ活躍に、「打った球はストレートだったと思います。チャンスだったので、とにかく走者をかえすバッティングを心掛けました。打った瞬間手ごたえがあったので、最低でも走者はかえるかなと思いました。いい場面で打ててホッとしました。準決勝でもこの調子で頑張ります」
●HANA・井苅監督
強豪・佐川急便千葉相手に互角の勝負をするも守備の乱れから崩れ、「佐川さんはやはり野球がうまいですね。経験豊富な野球がうちの若い子たちにはとても良い勉強になりました。5回に無死満塁で1点しか取れなかったのが痛かったです。私の采配ミスですね。また、守りもミスだらけで若さが出てしまいました。けど負けはしましたが、アークカップでベスト8に入れて満足しています。この経験を活かして今後の大会で頑張りたいです」
○佐川急便千葉・桜井投手
再三のピンチも粘り強い投球と巧みな牽制で切り抜け、見事に勝利投手となり、「今日の調子はまずまずでした。2回のピンチは走者のリードが大きいと分かっていたので、タイミングよく投げました。相手のHANAさんの各打者がコンパクトに振ってくる良い打者が多かったので、とにかく失投だけはしないように気をつけました。次も投げる機会があれば自分の投球をしたいですね」
●HANA・千頭和投手
王者に真っ向勝負を挑み、堂々たるピッチングを披露するも、突然のアクシデントに見舞われ途中降板を余儀なくされ、「途中でマウンドを後にしたことは残念でしたが、百戦錬磨の佐川さん相手に、自分のピッチングスタイルは貫けました。レベルの高いこの大会を楽しめましたし、ここまでこれて満足です。夢の続きは後輩たちに託します」