ヒーロー群像 3月30日(日)号


 「今日は完封したかったけど投げ急いでしまいました」 茂原キャッツの頼れるエースは試合後そう振り返ってくれた。ガッチリした体格から投げる直球やフォークボールが武器の石渡投手は現在通学(立命館大学)の関係で京都に在住している。関東地区での試合に出るにはかなりの移動距離となるが、そのハンディをものともせず、高校時代の野球部の同級生で作ったチームの試合に極力参加している。大学でも軟式野球部に所属しており、リーグ戦でも先発の一角としてマウンドに上がる。この日の石渡投手は強打のバケラッタ打線を1安打に抑えたが、相手のソツのない攻撃の前に3失点を喫した。「バケラッタさんは振りの鋭い打者ばかりで息が抜けませんでした。今日は自分の投げるリズムが悪く、それが周りにも影響して負けてしまいました」と反省を繰り返す石渡投手。「秋にはこの借りを返したいです。また京都から来ます」と遠征もものともしないその気合に脱帽です。


大会第2日目 Cブロック1回戦
3月30日(日) 第1試合 1 2 3 4 5 6 7
茂原キャッツ 茂原市 0 0 0 0 0 0 0 0
バケラッタ 牛久市 1 0 0 1 1 0 × 3




 「みんなに助けられ、何とか投げきりました」 福山投手は試合終了後苦笑いした。昨秋の第7回大会ベスト16で埼玉地区の強豪といわれるサンライズ加藤(桶川市)を相手に堂々のピッチングでチームに勝利を導いた福山投手。力強い投球フォームから投げる重い速球に角度のあるスライダーが、この日は面白いように決まる。「今日は変化球主体で投げました。相手がストレートを狙っていることがわかっていたので」 法政二時代は控え投手であまり登板の機会に恵まれなかったが、FPSに入り軟式を握った瞬間、隠れた素質が一気に開花。 「次も今日の調子で投げて勝ち進んでいきたいです」 公式大会初参加のFPSがいきなり挙げた大金星の立役者は、早くも次の戦いを見据えていた。


大会第2日目 Dブロック1回戦
3月30日(日) 第3試合 1 2 3 4 5 6 7
サンライズ加藤 桶川市 0 0 0 3 0 0 0 3
FPS 津久井郡 1 0 0 3 0 0 × 4