「安定」の一言に尽きる。Fsの層の厚い投手陣の中で今大会、準々決勝から突如登場したエースの分かりやすい表現である。落差のあるカーブと緩急をうまく使い分ける川島投手のデビューは鮮烈だった。ここまで1試合平均7点以上の強打で勝ち上がってきた四ッ葉倶楽部(さいたま市)を5回までノーヒットの3安打に抑え完封勝利。山崎監督に「楽しみな投手が出で来ました」と喜ばせた。勢いに乗った川島投手は続く準決勝でも、あの名門のレジェンド(柏市)を再び完封シャットアウトに抑えるなど、大会終盤の登板ながらチームの優勝戦進出に大きく貢献したと言っていいだろう。「両チームとも迫力のある打者が多く緊張しましたが、何とか抑えることができました」と笑顔で語る川島投手。突如登場したシンデレラエースを、今度は夢の舞台東京ドームが待っている。