アークカップ速報(5月8日号)

Part 1  Part 2


アークカップ速報 5月8日(日)号

準決勝 第1試合
TABOO vs 球嵐


準決勝・第1試合 1 2 3 4 5 6 7 8
TABOO (草加市) 0 0 0 2 0 2 0 1 5
球 嵐 (習志野市) 0 0 0 3 1 0 0 2× 6
※大会規定により、8回は1死満塁のサドンデスを実施

土壇場2死からの逆転サヨナラ劇 球嵐が劇的勝利でサドンデスの死闘を制し、7度目のアークカップ参加にして初の優勝戦進出を決めた。TABOO・永富、球嵐・澤出の両先発で始まったこの試合。序盤こそ両エースの力投で互いにチャンスがつかめずスコアボードに0が並んだが、中盤になってようやく試合が動き出す。4回、TABOOはヒットで出たランナーを2塁に置き、迎えた4番高橋が右中間へ2ランホームランを放ち2点を先制する。しかし球嵐もその裏すぐさま反撃。2番中川(仁)が左中間へのヒットで出塁すると、ここでTABOOの守備陣にミスが重なり、打った中川(仁)が一気にホームイン。1点を返すと、さらに2死後、4番竹村がヒットで出塁。続く5番曽根が放った打球はセンターを襲う痛烈なライナー。これをセンターがまさかの後逸し、1塁ランナーの竹村に続き打った曽根もホームイン。3-2と逆転に成功した。勢いに乗った球嵐は続く5回には、連打と送りバントで1死2・3塁の形を作ると、ここで1番斉藤がカウント1-1からの3球目をスクイズ。これが見事に決まり1点を追加。4-2とリードを広げた。一方、嫌な形でリードを許したTABOOだったが、直後の6回に攻勢に転じる。5回からマウンドに上がった球嵐の2番手・七村から連打とワイルドピッチで1死2・3塁のチャンスを作ると、5番川嶋のショートゴロがエラーを誘いまず1点。さらに1死1・3塁から6番寺田がエンドランを決め、もう1点。終盤にきてついに同点に追いついた。7回の攻撃はともに3者凡退で終え、勝負の行方は1死満塁で任意の打順から始まるサドンデスへ。8回の表のTABOOはこの日ここまで2安打の2番越間からの打順を選択。ここで越間が放った打球はファースト強襲打となり、まず1点を勝ち越し。続く3番百瀬の打球は高いバウンドの面白い当たり。一瞬内野安打かと思われたが、ここでピッチャーの七村がジャンプ一番でこの打球を処理し本塁封殺で追加点を阻止。続く4番高橋はフルカウントからファールで粘るも結局レフトフライに倒れ、TABOOは1点で攻撃を終える。8回裏の球嵐も2番中川(仁)からの打順を選択。しかし期待の中川(仁)はあえなく空振りの三振に倒れ2死。あとがなくなった球嵐は続く3番山口にすべてを託す。そして運命のカウント0-1からの2球目。球嵐ベンチの祈りが通じたのか、山口が振り抜いた打球はショート頭上を鮮やかにライナーで破り、3塁走者に続き2塁走者もサヨナラのホームイン。ホームベース上には瞬く間に歓喜の輪が作られ、球嵐が劇的な幕切れで勝利をつかんだ。

○球嵐・佐藤監督
8回2死からの劇的な逆転サヨナラ勝利に、「2アウトと追い込まれましたが、ああいう場面ではうってつけの山口が打席だったので、不思議と打ってくれる感じはありましたが・・・ それにしてもドラマみたいで出来すぎでしたね(笑) ポイントだったのは、サドンの表を七村が気迫の守備で1失点で封じたことですね。あれはビッグプレーでした。あとは5回の斉藤のスクイズ。1点が欲しい大事な場面で彼の気持ちが伝わるスクイズでした。しびれましたね」
○球嵐・山口選手
チームを決勝の舞台へと導く殊勲のV打を振り返り、「とにかく来た球を逆らわずに打つだけでした。決めてやろうとかそういうのではなく、うしろにつなぐことを考えて、いつも通りにリラックスして打席に入れました。今年はチームの意識も変わり、今日の試合なんかも、みんなであそこまで粘って戦ってきてサドンも1点で守り抜いた。そんな中、自分も結果を出せてうれしいです」
○球嵐・澤出投手
ドームがかかった大一番でもこれまで通り先発を任され、自慢の速球を武器に4イニングを投げしっかりとゲームメイク。「今大会はここまでずっと調子が良かったんで、今日も今まで通りに投げるだけでした。うしろに七村さんがいるので思い切っていけるのが、いい結果につながっているんだと思います。今はチームの雰囲気もいいし、ドームでも何とか勝ちたいですね」
●TABOO・永富監督
怒涛の快進撃で初の上位進出を果たすも、東京ドームを目前に敗れ、ベスト4に終わった。「最後は残念な結果になりましたが、すっごく面白い試合でした。全力でやり切ったので、気持ちがいいです。うちはまだまだこんな弱小チームですが、よくここまでこれたというのが正直な感想です。はじめはまとまりがなかったチームでしたが、大会を勝ち進むにつれ大きく成長できました」
●TABOO・高橋選手
この日先制の2ランホームランを放ったものの、勝負どころのチャンスでは無念の凡退に終わり、「力が入りすぎちゃって・・・ まだまだ足りないところがあるということです。うちは永富あってのチーム。投手陣を打で援護していくチーム。今はまだ楽しんでいる段階ですが、個々の選手に力はあるので、今以上を目指すためには1人1人がそれぞれのポジションでいかに考えて動けるかですね。今後はその部分に磨きをかけていきます」