arkcup 2005 autumn perfect preview

9月4日(日) 開幕

第13回アークカップ関東草野球選手権大会の見どころはここだ!

第13回アークカップ関草野球選手権大会は9月4日(日)、いよいよその幕を開ける。

11月27日(日)インボイス西武ドームにて行われる優勝戦を目指した熱戦が各地で繰り広げられる。

今春は安定感のある投手力と勝負強い打撃で勝ち上がったAsh(柏市)の春の大会2連覇となる偉業で幕を閉じた。

そして迎えた今秋、

13回目を数える草野球・秋の祭典はどんな選手が活躍し、どんな展開を見せるのだろうか。

アークカップの行方を占うとともに、投打の注目選手をクローズアップしてみる。


第13回大会 ブロック別展望



 2005年秋のアークアップは、大本命の強豪チームを軸に優勝争いが展開される。アークカップの最短距離にいるのは、やはり春の優勝チームのAsh(柏市)か。この春のアークアップを昨春に引き続き制した実力は他チームを圧倒。混戦模様が続いた最近の大会では珍しく、大本命と呼べる存在で、今大会はこの本命を対抗馬集団が追いかけるという図式になりそうだ。。



 Ashの看板は何と言ってもお馴染みの必勝投手リレーと成功率の高い緻密な機動力。まず、石原・中口の両右腕は大会屈指の右の本格派コンビ。主に先発でマウンドに上がることの多い石原は伸びのある速球を主体に攻める投球が持ち味。ここぞという場面で三振が奪える投球は見ごたえ十分。この春はリリーフとして投げるケースが多かったエースの中口は、がっしりした体から繰り出されるストレートはMAX135`を誇り、切れ味鋭い変化球を交えた力と技の投球は安定感抜群。そして強打者がズラリと並んだ攻撃陣がこの強力右腕コンビを援護する。出塁率が高く長打も打てる野中が1番を打ち、これまた打率が高く「打って・走って」と攻守に抜群のセンスを誇る田中が2番に入る。この2人に続くのは勝負強い打撃で春の優勝戦でも決勝タイムリーを放った強打の3番富樫。また、4番の白鳥はチャンスに強くチームバッティングも出来る万能選手だ。この絶対の大黒柱コンビと、機動力と、破壊力を兼ね備えた打線が両立しているところがAshの最大の強みだ。春は1点を争う厳しい試合が続いたが、こういう試合を簡単に負けないところが、むしろ地力の証明。大型チームにありがちなもろさは感じられない。石原・中口が不在でもきっちり勝ち抜いた春の前半戦といい、優勝候補の条件はすべて備えていると言っていいだろう。

 今大会は、どのチームがこの「横綱」を倒せるかが大きな焦点になってくる。参加256チーム中、総合評価で「A」ランクと見られるのがAsh以外に10チーム。その中では、GLARE'04(足立区)、TNC SPARKS(荒川区)、56er's(富里市)、佐川急便千葉(船橋市)あたりが「打倒Ash」の大きな可能性を秘め、難敵として立ちはだかる。。

 GLARE'04の看板は、何と言っても破壊力満点の強力打線。1番から9番まで高打率の選手が並び打線に切れ目がない。波に乗ったときは相手チームにとって全く手がつけられないほどの迫力がある。注目のスラッガー埴谷を4番に据え、打撃センス抜群の1番・仙北谷、シュアな打撃の5番山崎ら強打者を並べた打線は息が抜けない。投手陣はこの春は昨秋まで正捕手だったサイドハンドの渡辺がエース格を務めた。しかしこの秋は満を持して本格派右腕でエースの大根原が完全復活。昨年春にチームを東京ドームに導いた投球の再現がなるか注目される。その他にも投打に力のある選手が多く揃うGLARE'04。豊富な持ちゴマがうまく回転すれば、一気に頂点に勝ち上がる力を秘める。

 続く対抗馬は、投打にスキのない野球で勝負強いTNC SPARKSか。右スリーコーターのエース小林は真っ直ぐ、スライダーの切れが抜群。打たせて取るテンポがよく頼れる投手だ。TNC SPARKSはこの小林を軸に内外野の守りは固く守備から崩れることはまず考えられない。打線は勝負強い打撃で4番を打つ主砲の佐藤を軸に、高校時代甲子園で2本のホームランを打った核弾頭の浅場らを中心に得点力のある攻撃が自慢。昨年秋には初出場でいきなりベスト8に進出しており、その負けない野球のレベルの高さは実証済みだ。

 また、初出場の56er'sも面白い。このチームの売り物は、何と言っても大会屈指のスラッガー・藤崎を中心とした攻撃陣。栗原、今城と続く上位陣が4番・藤崎の前に塁上をにぎわせば、力でねじ伏せる攻撃が展開できる。チーム全体の学生時代に放ったホームランの数が150本を越えるなどその長打力は特筆ものだ。投手陣は130`中盤の速球から切れのある投球が自慢の左腕エース・桃木を軸に、大学時代様々な賞を受賞した抑えの本格派の木村ら潜在能力の高い投手が揃う。

 そして最後は出場すればやはりその経験、実績から優勝候補とし外せないのが大会を代表する強豪の佐川急便千葉。いわずと知れた優勝2回、準優勝1回の名門中の名門で、この秋は大会史上初の3度目の優勝の期待がかかる。核弾頭で出塁率の高い主将の伊藤から始まる打線の実力はこれまでの大会で証明済み。長距離砲の和多田、小技のセンスが抜群の芳中、チャンスに強い打撃でこれまで何度もチームの上位進出に貢献してきた柳川、増田らV戦士は健在。投手陣も右の宇田川、左の桜井と好投手を擁し安定感がある。高い技術に裏打ちされた「佐川千葉野球」は今大会も健在だ。



 この他の「A」ランク集団も虎視眈々と頂点をうかがう。昨年秋の優勝チームとらひげ(新宿区)は強打の服部、平松、為永らを中心とした強力打線が看板だ。エース白崎も相変わらず安定感ある投球を見せており、投打が順当にかみ合えば史上最多の3度目の優勝も夢ではない。出場4回すべて5回戦以上にコマを進めている昨秋準優勝の蠍(文京区)は何と言っても、エースで5番の剛腕四ノ宮の右腕にすべてがかかる。大会を代表する好投手を4番で捕手の藤原が中心の打線がふるえば、かなり手強い存在だ。総合力では強豪のヤンキース(世田谷区)も負けてはいない。投手陣は直球の威力が十分のエース土屋を軸に豊富な陣容を揃え、足達、大内田らが軸の打線も上位下位切れ目がない。この春は不運な初戦敗退を喫しており、この秋に賭ける思いは他のどのチームにも負けないものがある。

 2大会連続ベスト8の浅草魂(台東区)もハイレベルな総合力を誇る。ともに完投能力のある小池、佐久間の両右腕を擁し、市川、割田らが軸の打線も大技小技を取りそろえ得点能力が高い。この春は準々決勝でAshに無念のサヨナラ負けを喫しており、その雪辱をとナインは燃えている。春の4強・四ッ葉倶楽部(さいたま市)の売りはスラッガーがずらり並んだ重量打線のスケールの大きさ。4番の斎藤を中心に勝負強い3番永島、強打の石川とパンチ力十分の打者がそろい、相手投手は息が抜けない。あとは海老井、市村らの投手陣の踏ん張りがカギを握る。また、初出場ながら総合力の高いキングジェイズ(匝瑳郡)にも注目だ。平成16年、高松宮杯千葉県大会1部優勝の実績を引っさげ堂々のアークカップ初登場。エースの高山、4番の平野らベテラン選手を軸に、センターラインは若手選手を据えたバランスの取れた戦力で優勝戦戦線に殴りこむ。



 さらに以下に挙げるグループのチームも実力的にはほとんど差がなく、展開次第では十分頂点を狙える魅力的な顔ぶれが揃った。その中では、アベクラブ(浦安市)、レジェンド(柏市)のサンスポ優勝コンビがほぼ「A」ランクと遜色ない力を持つ。

 アベクラブはベテランでキャリア十分の阿部東司選手を中心に攻撃力が看板のチーム。派手な打ち合いには滅法強く、昨年の4回戦進出以上の成績が期待される。また、大会ではお馴染みの強豪のレジェンドはこの春はまさかの2回戦敗退だったが、飯村をはじめとする攻撃陣は相変わらず勝負強く、あとはベテランエース春山が引っ張る投手陣がどこまで踏ん張れるかがポイント。この春にとらひげを破り4回戦にコマを進めた山光ブルーレイズ(足立区)は注目の主砲・山崎篤史をはじめとする強力打線が自慢。3枚いる投手陣とこの強力打線がかみ合えば、十分優勝を狙える。立川クラブ八丁会(立川市)も本塁打の数では大会トップランクの実力を誇る強打のチーム。小野、木住野、角屋敷ら強打者ぞろいの打線は破壊力十分。別府らの投手陣が踏ん張れば面白い。注目の左腕鯨井を擁し、春は優勝したAshと1ー0の好試合を演じ注目されたのはくぼた〜ず(三鷹市)。やや迫力に欠ける打線がどれだけ鯨井を援護できるかが上位進出の最大のキーポイントだ。初出場のモンキース(目黒区)も楽しみなチーム。深沢、西牧の好打者を中心に投打にまとまりがあり侮れないメンバーを揃える。展開次第によってはいきなりの優勝も考えられる豪華布陣だ。名門高洲サタンズ(千葉市)も、堂々と優勝戦線に加わってくる。昨秋はチーム初のベスト4に入り、この春は5回戦でAshに競り負けるなど最近は惜しいところでの惜敗が続く。頭脳はエース中台が大きく成長した今大会は、腰を落ち着けて戦えれば昨年の再現も期待できる。この春初出場でいきなり5回戦まで勝ち上がった東十条パンサーズクラブ(北区)も勝負強い。主戦の菱田をはじめ坂本ら複数いる投手陣は誰が投げても安定感十分。長打も打てる4番の北村が中心の打線も得点力は十分だ。総合力の高さなら春4強の習志野バブルス(習志野市)。闘将松永監督の下、今回も虎視眈々と上位を伺う。エース田村に、内野の要今井、強打の4番北地ら実績十分の選手らの経験が心強い。大学野球経験者で構成しこの春ベスト32入りを果たした磯辺フェニックス(千葉市)も楽しみなチーム。高い打率とその長打ぶりが注目の福井を軸に、豪快に振り切る打線の爆発力で大躍進した。茨城から初出場のCLUB REWARD(かすみがうら市)は結成間もないチームだが、県内の有力選手が多数集まり投打にバランスの取れた好チーム。初めてのアークカップでどこまで勝ち上がれるのか注目したい存在だ。同じく初出場組では、足立区の足立ホークスも勢いのあるチーム。横手投げで制球力のある古川を先発に、抑えの宮沢と投手リレーが確立。打線もホームランバッターの小永井を軸に底力がある。名門ウィルス(世田谷区)の潜在能力も侮れない。この春はベスト16に進出し、5回戦ではAshと接戦を演じた。投手陣は平野、照井ら本格派右腕を揃え安定感がある。宮下、杉本、上白戸らの打線が本来の力を発揮すれば、かなり手ごわいチームだ。



 さらに以下にあげるチームもその差はほんのわずか、勢いに乗れば上位進出も十分可能だ。エース川鍋を中心に安定した守りとつなぐ打線で接戦をものにするスーパーボウル(世田谷区)も実力派の好チーム。春5回戦まで勝ち上がった東京中村倶楽部(練馬区)はサイドハンドから威力のあるボ−ルを投げるエース高田、強打が自慢の寺田、村田をはじめホームラン打者を多く擁し、今大会では再び上位を目指す。機動力野球が自慢の名門醍醐製作所グーフィーズ(練馬区)は大津、須藤の2枚看板を軸にひと暴れを狙う。6月にチームを創設したばかりの初出場ピエロ(世田谷区)も総合力では高い水準にある。投打に非凡な才能を持った選手が集まりスキのない野球がモットーだ。浦安の覇者エンドレス(浦安市)は相変わらずのチーム力を誇り、悲願の初優勝を狙う。エース黒田の投球と佐藤太の打棒を軸にソツがない。第5回記念大会の覇者瀧野川信用金庫(北区)の存在も見逃せない。初優勝から4年が経過しこれまでチームは新旧入れ変えの時期を迎えており、やっと優勝を狙える陣容が整った。3人の好投手を持つ投手陣が上位進出のカギ。右腕エース藤本が健在のTOOLS(荒川区)も優勝候補の一角に名前が挙がる。強打の虎見兄弟が攻守の中心。ベテラン投手後上も健在で守りも万全だ。この春は初出場でいきなりベスト8に入り旋風を巻き起こしたとん吉(北区)は強打の中村を中心に打線が好調。ただ春に好投したエース金木が肩を痛めているのがやや不安な材料か。ジョルターヘッズ(新宿区)も春にベスト16まで勝ち進み自信をつけた。守備が自慢で最小失点を守り抜き、攻守に足のある選手が多い攻撃力も楽しみだ。春の2回戦でいきなり名門のレジェンドを下し周囲を驚かせたスジャータ(豊島区)は主戦の小林、4番の榎本と投打の軸が安定。今大会はさらなる飛躍を誓う。山本圭壱監督率いる人気の神様(新宿区)もサイドハンドのエース石塚投手の出来次第では上位を十分狙える戦力だ。学生時代好成績を挙げたサークルOBチームで結成した初出場のデスペラード(新宿区)は根本、日高の2本柱の投手陣を軸に、渡辺、阪田、原島で構成する内野陣の守備も堅い。千葉の強豪岬クラブ(夷隅郡)も楽しみなチーム。安定感のあるエース小野寺を主戦に、守りからリズムを作るチーム。峯尾、善財らの打線がうまく機能すれば上位進出を果たす力は十分だ。



 その他、過去の大会での実績が十分なGHOUL(三郷市)Fs(立川市)Jet's(世田谷区)らは高いチーム力で再び上位を目指し、強打者青山がチームを引っ張る朝日信用金庫(台東区)、強力打線が自慢の鬼丸ルーキーズ(船橋市)、初めての出場ながら都大会などで実績のある株式会社ベスト(千代田区)、エース川本の力投に打線が呼応し春8強入りの東京レイダース(世田谷区)、大物食いが得意のDRC(川口市)、好投手古谷を軸に活躍を誓うTEAM Chad(千葉市)、川越市の大会で活躍するVICTORYS(川越市)、学生ながら試合巧者のTeam Williams(武蔵野市)、投打に能力の高い選手が多く揃う楽しみな初出場・蔵星(葛飾区)らも上位を狙う。



 また浦和学院時代、あの松坂大輔投手からヒットを打ったことがある真下が軸のK.S.F(朝霞市)、西武ライオンズ・平尾選手の弟が在籍している野郎BASEBALL CLUB(さいたま市)、4番で副主将の斎藤守がチームを引っ張る鴻池ドライバーズ(府中市)、防御率が1点台のエース渡辺の投球にすべてがかかるC.Bouz(市原市)、今年こそ初戦突破にすべてを賭ける東京YMCA(江東区)、ベテランと若手がうまく融合したきくじーず(戸田市)、勝ちにこだわり常に全力プレーの渡辺ツインズ(戸田市)、群馬県から参加の太田エンポリオ(太田市)五次元炎達(伊勢崎市)新島ソルジャース(高崎市)、新潟から参加の清水クラブ、常に楽しくをモットーにチームの名前につけた常楽(取手市)、切れ目のない水もの打線が魅力の第一実業(千代田区)、野球を通じて人生の思い出作りを目指すルイスロード(千代田区)、仲良く元気よくがチームの信条のぽん太(新宿区)、過去初戦に5連敗で今度こそ悲願の初戦突破を目指すCharacters(千葉市)らの戦いぶりにも注目したい。