アークカップ速報(10月22日号)

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アークカップ速報 10月22日(日)号

準決勝
(第1試合)
TNCスパークス vs エンドレス

▼エンドレス打線相手に被安打2、3塁を踏ませぬ快投を披露したエース福田 (囲みは、均衡を破るタイムリー3ベースを放ち、拳を高々と突き上げる福田)
▲初回、自打球を顔面に受け、うずくまる永森監督(左上) 小椋のサード強襲タイムリーで貴重な2点目(左中) TNCスパークスが初のドーム進出を決めた(左下)

○TNCスパークス・永森監督
初回、自打球が顔面を直撃。やむなく途中退場し病院に直行したが、幸い検査に異常はなく、戻ってきた直後に勝利報告を受け、「頼もしいヤツらですね。試合内容も危なげなく、自分たちの野球がしっかりできたようなので安心しました。優勝戦は強いチームが勝つ訳ではなく、勝ったチームが強いという特別なゲーム。相手より気持ちで上回れるかどうかが勝負だと思います。自分も含め怪我人が多いので(笑)、優勝戦に向けて万全な状態にもっていきます」と満面の笑みで。

○TNCスパークス・福田投手
大一番にも動じず、投げて打ってと大車輪の活躍に、「ドームがかかった試合でしたが、あえて意識はせず、いつも通り淡々と投げました。ノーヒットノーランも狙ったんですが(笑)、さすがに甘くはなかったですね。(決勝打については)たまたまです(笑) そのあと小椋さんがたて続けにタイムリーを打ってくれて、あれでだいぶ楽になりましたね。前の打席でアウトカウントを間違えて飛び出してしまった走塁ミスを帳消しにできました。次のドームでもチームの勝利のため全力で放ります」

○TNCスパークス・小椋選手
退場した監督の代役として急遽出場も、貴重な2点目を叩き出すなど、持ち前の勝負強さを発揮し、「打ったのは外のスライダー。気持ちの入ったいい投手だったので、自分も前の打席で打ち取られた球をあえて狙い打ちました。1点と2点では大違いですので、いい仕事ができましたね。初回のアクシデントには一瞬ヒヤリとしましたが、監督不在になったことでかえってチームがまとまり一丸になれました。優勝戦ではキャッチャーとしてチームに貢献し、守り勝つ野球で頂点を狙います」

準決勝・第1試合
10月22日(日) 第1試合 1 2 3 4 5 6 7
TNCスパークス (荒川区) 0 0 0 0 2 0 0 2
エンドレス (浦安市) 0 0 0 0 0 0 0 0

まさに“福田Day” 決戦の地・西武ドーム進出をかけ、負けることの許されない準決勝。TNCスパークス・福田、エンドレス・黒田、両軍ともエースを立て必勝体勢で臨んだこの一戦だったが、初回から思わぬアクシデントがTNCスパークスを襲った。TNCスパークスの初回の攻撃。先頭の1番永森が自打球を顔面に当てる不運で、いきなりの退場に追い込まれる。監督でもある永森のこの退場によって、TNCスパークスは指揮官不在での戦いを余儀なくされるという非常事態。通常なら大きな痛手となる状況であったが、しかしTNCスパークスにとってはそれが逆に追い風となった。「監督の分まで」とチームが一丸となったTNCスパークスは、序盤から先頭打者が出塁しチャンスメイクするなど、終始試合のペースを握っていく。エンドレス・黒田も粘りのピッチングでこれに応じ再三ピンチを切り抜けるが、ついに5回、TNCスパークスが均衡を破る。この回先頭の7番窪田がショートへの内野安打で出塁すると、続く7番伊藤が手堅く送りバント。ランナーを2塁へ進め、攻撃の型を作る。次打者が倒れ2死となったが、ここで打席に入った9番福田がインハイの真っ直ぐをライトへ運ぶタイムリー3ベース。エースの“打”の活躍で先取点をもぎ取った。さらに初回のアクシデントで永森に代わって出場の1番小椋がサード強襲タイムリーで続き、福田がホームイン。今大会随所に見られたTNCスパークスの一気にたたみかける鮮やかな攻撃で、この回大きな2点を先制した。自身のタイムリーで波に乗ったTNCスパークス・福田は、その裏のエンドレスの攻撃を圧巻の3者連続三振にきって取り、流れを磐石のものとすると、最後までボールの勢いは衰えず、7イニングをわずか内野安打2本、3塁を踏ませぬ快投で見事エンドレス打線を完封シャットアウト。エース福田の攻守にわたる大活躍で、TNCスパークスがうれしい初のドーム進出を決めた。

▼ピンチを背負いながらも気迫のピッチングでそれを切り抜け、無失点を続けてきた黒田だったが・・・ ついに5回、2点を奪われ力尽きた
▲TNCスパークス・福田の前に打線が沈黙(左上) 5回、痛烈な打球がサードを襲い追加点を許す(左中) 試合を終え、引き上げるエンドレスナイン(左下)

エンドレス熊川監督 エンドレス黒田投手
チーム初の4強入りを果たすも、ドーム目前に力尽き、「絵に描いたような完敗です。とにかく相手投手が素晴らしかった。脱帽でしたね。コントロールがいいので常に追い込まれて、こっちのカウントになりませんでした。変則投手ということもあり、左打者は正直言って策がありませんでしたね(苦笑) 失点も彼に打たれてしまい、彼一人にやられたようなもんですね。終始相手のペースになってしまいました。それでも今大会は、ピッチャー中心の守りの野球でここまでノーエラーで勝ち進んでベスト4までこれたので、胸を張りたいです」 粘りのピッチングで7回を2失点の好投を見せるも、打線の援護なく敗退に、「5回の場面は、『困った時は真っ直ぐ』と思って思い切って投げましたが、狙われてましたね。打った方が上でした。TNCさんはいい打者が揃っていて、何かしてくるいやらしさがありましたね。2死でも1番から9番まで気を抜けず、まさに打線が線になって機能していました。ドームまであと1つだったんですが・・・ 今日の負けで欲が出てきたので、チームの解散についてはもう一度検討しなきゃならないですね。ドームに行くまでは、やっぱりやめられませんね(笑)」